「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

◆「アンゼルム・キーファー:ソラリス」展 元離宮二条城

アンゼルム・キーファーは戦後ドイツを代表する画家です。絵画の他にも彫刻や写真、木版画、インスタレーション等々あらゆるものを用いて制作を行うアーティスト。今回は歴史的な空間、二条城でのアジア最大規模の展覧会に足を運びました。
 
まず最初に空を仰ぐ翼を持つ巨大彫刻に出迎えられます。翼はあるけれど、決して飛び立つことはできないような重厚さ、足もとに絡みついたヘビがその自由を奪ってるように感じます。
建物内に入るとこちらも幅何メートルあるのかという絵画に圧倒されます。この作品に限らずどれも大きなものばかり。画面の中の花を目にし、一見愛らしいようものもよく見るとそれは戦場跡であったり、おどろおどろしい場面なのだなと見て取れます。花はきっと手向けられたものなのだろうと。
女性をイメージさせる彫刻はいずれも顔がなく、ドレスは一見軽やかだけれど、アルミや鉛、石膏で作られていて声もまなざしもなく抑圧され、人権等々を奪われた悲しい女たちを想像させられます。
素材の多様性、意味深いテーマの作品群、それらはキーファーからのメッセージなのでしょうね。人間はいつまでこの愚かな争いを繰り返すのかという問いかけなのだろうと。
今回、作品の横にタイトルがなく素材等々の説明もなされておらず、ダウンロードした資料で後から照らし合せたのですが、なんの情報もないまま観る展覧会もいいものでした。
実は長年二条城の側に住んで居たのですが、その時は一度も訪れず今ようやくです(笑)二条城という特別な空間で、静かだけれどダイナミックなキーファーの作品から強いメッセージを受け取ることの出来た貴重な展覧会でした。