「上野リチ　ウィーンからきたデザイン・ファンタジー」:京都国立近代美術館

「上野リチ　ウィーンからきたデザイン・ファンタジー」:京都国立近代美術館

ウィーンに生まれ、日本人建築家・上野伊三郎と結婚を機に京都に移り住み、精力的に活動を続けたデザイナー、上野リチの回顧展。

学生の頃、ある先生に「なんでも“カワイイ”って表現するな」って言われたのを思い出しました。
それでもリチの作品は思わずその禁句が口をついて出るようなものばかり。
テキスタイル、ファッション、七宝やアクセサリーetc.
戦時中であってもリチのデザインは明るく楽しいものでまさにファンタジー。
花や鳥などのモティーフを独自のデザインで柔らかに豊かな色彩で表現されているのは見る者をウキウキさせてくれます。
作品とは裏腹に異国の地できっと大変なことも多かったはず。それでも74歳で人生を閉じるまでデザインすることを愛し、仕事を愛し、作品を作り続け戦い続けたのだろうと思います。
“カワイイの向こう側”、カワイイだけじゃない、リチのそんな生き様の一端を見ることの出来る展覧会でした。

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