舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

舟越桂『森へ行く日』: 彫刻の森美術館

3月に逝去された彫刻家・舟越桂さんの展覧会へ行って来ました。
私の最も敬愛するアーティストでした。
遠く離れた所での展覧会でしたがどうしても観たかったのです。
 
入ってすぐは舟越さんのアトリエの一角を展示、いつだったか映像で床屋さんだったところをアトリエにされてたのを目にしたのですが、そこを模したものかは不明だけど、ここでノミを振るう舟越さんがいたのだと思うとしみじみとする思いだった。
 
今回はじめて観た、舟越さんが子どもたちのために作ったおもちゃの数々、これがほんとに素敵で目に焼き付いている。
奥さまをモデルにした像があるのですが、お子さんがいらっしゃることは全然イメージできず軽い驚きだった
家族のために作ったおもちゃを集め、舟越さんの文章とともに27年ぶりの復刻となった作品集『おもちゃのいいわけ』これを開くと、舟越さんが子どもたちに向けた優しい眼差しで溢れているのを感じられる。
木っ端や捨てられてたものから、子どもたちの笑顔を想い浮かべて作っているのに、いつしか作ることに夢中になって自分のために作ったようとだと、随所に懺悔のような言葉が散在している。
なるほど、だからこのタイトルなのかと解釈。だけど、家族を想う温かで確かなものがこの一冊には詰まっている。
 
舟越さんの彫刻を目にする時、いつもそこには静かでやわらかな空気が漂っている。遠くを見る眼差し、穏やかな佇まい、そこに立つ自分と同じように呼吸しているかのよう。タイトルからその作品の物語を紡ぎ、いつかその一人になれないかと無謀な夢を抱いていたのだけどそれはついに叶わぬまま。
舟越さん、ありがとうございました。
いつかまた…
『もっとも遠いものとは、自分自身なのかもしれない』
 
それにしても箱根は外国人だらけ。私の方が異国を訪れた旅人のようだった。